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総務の年間スケジュールを解説!月別の業務を把握して効率化へ

企業のバックオフィスを支える総務部門は、業務が多岐にわたるため、「何でも屋さん」と称されることも少なくありません。しかし、その「何でも」を計画的に管理し、円滑に遂行することが企業の安定経営に直結します。

この記事では、総務担当者が年間を通して担う主要な業務を3月決算を想定した月別スケジュールに落とし込んで解説します。

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目次[非表示]

  1. 1.総務の年間スケジュールとは
    1. 1.1.総務業務をスケジュール管理する「3つの必要性」
    2. 1.2.年間スケジュール作成に必要な「3つの視点」
    3. 1.3.スケジュール管理を効率化するツールとフォーマット
  2. 2.【月別】総務の年間スケジュール・主な業務一覧(3月決算を想定)
    1. 2.1.4~6月の業務:新年度のスタートと重要イベント対応
    2. 2.2.7~9月の業務:各種保険の更新・年末調整準備
    3. 2.3.10~12月の業務:年末調整と大規模イベント
    4. 2.4.1~3月の業務:年度締めと次年度準備
  3. 3.総務業務の効率化と法改正やデジタル化に対応
    1. 3.1.業務の「見える化」による効率化の手法
    2. 3.2.法改正やデジタル化に対応するための情報収集方法
  4. 4.まとめ

総務の年間スケジュールとは

総務の年間スケジュールとは、一年間を通じて円滑に活動するために、総務部門が計画・実行するすべての業務と、その時期を時系列で整理した計画表です。

総務部門の業務は、人事・経理・法務など他部署との連携が必須であり、その多くが法定義務や企業活動の節目と密接に関わっています。この年間計画があることで、突発的な事態やイレギュラーな対応が発生した際にも、重要度の高い業務を把握し、優先順位を判断できるようになります。

総務業務をスケジュール管理する「3つの必要性」

総務部門の業務を年間スケジュールとして管理することは、次の3つの必要性があるからです。

▼3つの必要性

  1. 遵守とリスク回避

  2. 平準化と属人化の防止

  3. 社員満足度(ES)と生産性の向上への寄与

一つ目は法定義務の遵守とリスク回避です。労働保険の年度更新や社会保険の算定基礎届の提出、年末調整に伴う法定調書の提出など、総務業務には法律や税法で期日が定められた重要業務が数多く含まれます。

二つ目は業務の平準化と属人化の防止です。年間スケジュールで業務を「見える化」し、時期と工数を予測することで、特定の担当者に負荷が集中するのを防ぎ、業務をチーム内で分散・平準化できます。

三つ目は社員満足度(ES)と生産性の向上への寄与です。入社式や健康診断、福利厚生関連の手続きなど、社員の「働く環境」に関わる業務も総務の重要な役割です。

年間スケジュール作成に必要な「3つの視点」

総務の年間スケジュールを作成する際には、業務を網羅し、抜け漏れなく計画に落とし込むために、以下の3つの視点から業務を洗い出すことが鍵となります。

▼3つの視点

  1. 法定義務に関する業務

  2. 会社行事に関する業務

  3. 季節的なルーティン業務

一つ目は法定義務に関する業務です。これは法律で実施や提出の期日が定められている業務であり、遵守が必須です。これらは動かせない期限のため、スケジュール作成の最優先事項として組み込む必要があります。

二つ目は会社行事に関する業務です。入社式、株主総会、決算発表、創立記念行事、安全衛生委員会などの企業の根幹や運営に関わるイベントがこれに該当します。

三つ目は季節的なルーティン業務です。これには、防災訓練や健康診断、備品・消耗品の一括発注、社内設備の定期点検・清掃などが含まれます。

スケジュール管理を効率化するツールとフォーマット

総務業務の年間スケジュールをしっかり管理をするには、使いやすさと共有の容易さを兼ね備えたツールとフォーマットの選定が不可欠です。

一般的なツールとしては、Microsoft ExcelやGoogleスプレッドシートが手軽に導入できるためよく用いられます。さらに一歩進んだ効率化を目指すなら、クラウド型のタスク・プロジェクト管理ツールの導入の検討がおすすめです。

これらのツールは単なる表計算ソフトとは異なり、ガントチャート表示やカンバン方式での進捗管理が容易で業務の「見える化」を飛躍的に向上させます。期日が近づくと自動でリマインドが送られたり、コメント機能でタスクに関するやり取りを一元管理できたりするため、総務チーム内や、経理・人事といった他部門との連携が格段にスムーズになります。

※Microsoft Excel は、マイクロソフト グループの企業の商標です。

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【月別】総務の年間スケジュール・主な業務一覧(3月決算を想定)

ここでは3月決算の企業を想定した総務部門の月別主要業務を解説します。年間スケジュールは、この一覧をベースに自社の特定のイベントや独自のルーティン業務を追加することで完成させることができます。

主要業務

関連する部署・特記事項

4月

入社式・新入社員研修準備、事業計画に基づいた年間予算の最終調整、社内規定の見直し

人事部門との連携、新年度のキックオフ

5月

ゴールデンウィーク明けの業務集中対策、株主総会・決算関連準備(招集通知作成など)

経理・経営層との連携、健康診断の準備開始

6月

労働保険の年度更新手続き、株主総会開催、賞与計算準備、衣替え実施

労務・経理部門との連携、法定業務の締切に注意

7月

社会保険の算定基礎届提出、夏の社内行事(納涼会等)企画、半期決算準備

労務担当者との連携、夏季休暇の調整

8月

お盆期間の業務体制調整、夏季賞与支給、防災訓練準備

全社員の休暇調整、企業によっては電力契約の見直し

9月

健康診断本格実施(対象者への案内、未受診者フォロー)、下期予算策定開始

産業医・外部業者との連携、労働衛生の観点から重要

10月

年末調整準備(申告書の準備・全社への案内)、内定式、来年度の事業計画確認

人事部門との連携、年末の大規模業務への備え

11月

年末調整(申告書回収・内容確認)、オフィスの年末大掃除計画、カレンダー発注

全従業員との連携、正確性が求められる最重要期

12月

年末調整の最終処理、冬の賞与支給、忘年会など大規模社内イベントの実施

経理部門との連携、年末年始の業務停止期間の調整

1月

法定調書・給与支払報告書の提出(原則1月31日まで)、新年の挨拶回り

税務署・市区町村への提出、提出義務化の基準変更に注意

2月

次年度の備品・消耗品発注(予算消化)、社内規定・就業規則の見直し

各部署とのヒアリング、次年度への移行準備

3月

辞令・異動・退職手続き、次年度への引き継ぎ、年度締め(最終請求書処理など)

人事・経理部門との連携、年度の総括

4~6月の業務:新年度のスタートと重要イベント対応

4〜6月は新年度のスタートと企業にとって重要なイベントが集中する多忙な時期です。

まず、4月には入社式や新入社員研修の準備と実施があり、人事部門と連携しながら、備品の手配や会場の設営、オリエンテーション資料の準備などを行います。また、年度の事業計画が確定し、それに基づいた年間予算の最終調整や、全社のキックオフミーティングの企画・運営も重要な業務となります。

5~6月にかけては3月期決算の企業であれば、株主総会の開催準備が重要タスクとなります。6月には労働保険の年度更新の手続き(概算・確定保険料の申告・納付)があり、これは法令に基づく提出期限が設けられているため、迅速かつ正確な処理が必要です。

7~9月の業務:各種保険の更新・年末調整準備

7〜9月は各種法令に基づく社会保険・労働保険の手続きを迎え、また下期を見据えた大規模イベントの準備が始まる時期です。

7月は社会保険の算定基礎届(7月10日提出)が優先の業務です。従業員の標準報酬月額を見直すための重要な手続きであり、給与計算担当者や社労士と連携して、正確な情報を期限内に提出することが求められます。

8月は夏季休暇の時期と重なるため、従業員の休暇申請の管理や、交代で業務にあたる体制の整備が総務の役割となります。9月は労働安全衛生法に基づき義務付けられている健康診断が、多くの企業で実施される傾向にあります。

10~12月の業務:年末調整と大規模イベント

10〜12月は全従業員に関わる年末調整と、社内行事の企画・実施が重なり、総務部門の負担が最も増す時期の一つです。

この時期の優先業務は年末調整です。10月頃から全従業員に対し、扶養控除等(異動)申告書や保険料控除申告書などの書類を配布・回収し、内容の不備チェックと処理を進めます。

また、11月には来年度の手帳やカレンダーの発注、年賀状の準備など、年末に向けたルーティン業務も発生します。12月には忘年会といった大規模な社内行事の企画・運営が加わります。

1~3月の業務:年度締めと次年度準備

1〜3月は、年度の締めくくりとなる重要な法務・税務手続きが集中するとともに、次年度へのスムーズな移行に向けた準備を行う期間です。

1月は税務署や市区町村への提出が義務付けられている法定調書(給与所得の源泉徴収票など)および給与支払報告書の提出が重要業務です。

2月には次年度の事業計画に基づいた総務部門の予算執行と次年度予算の最終調整を行います。また、来年度に向けて社内制度や就業規則の運用状況を評価し、必要に応じて人事部門や経営層と連携して見直しを進めます。

3月は異動や退職に伴う手続き、社宅や備品などの引き渡し・管理が集中します。また、年度末の最終請求書の処理や決算関連の資料準備など、経理部門と連携した年度締めの作業も発生します。

総務業務の効率化と法改正やデジタル化に対応

年間スケジュールを計画的に実行するだけでなく、常に業務の効率化と最適化を図ることは総務部門に不可欠な役割です。

業務の「見える化」による効率化の手法

総務業務の効率化を図るための第一歩は、年間スケジュールを通じて業務内容と工数を定量的に把握する「見える化」です。

まず、各業務にかかっている「時間」と「頻度」を詳細に記録し、費用対効果が低い業務や、特定の時期に集中している業務を特定します。そのうえで、以下の手法を検討します。

  1. RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やクラウドツールの導入による自動化

  2. 定型業務の徹底的なマニュアル化部署間での連携プロセスの見直し

これらの「見える化」と「効率化」のサイクルを継続的に回すことで、総務部門は、より付加価値の高い業務に注力できるようになります。

法改正やデジタル化に対応するための情報収集方法

総務部門は、労働法、税法、個人情報保護法など、企業の根幹に関わる法改正に常に対応しなければなりません。また、企業の生産性を向上させるためのデジタル化(DX)の動きにも敏感である必要があります。

法改正への対応には、情報の信頼性が最も重要です。情報収集は、厚生労働省、総務省、国税庁などの官公庁のウェブサイトや、e-Gov(電子政府の総合窓口)を定期的にチェックすることをルーティン業務に組み込みます。

まとめ

この記事では、総務の年間スケジュールについて以下の内容を解説しました。

  • 総務の年間スケジュールとは

  • 【月別】総務の年間スケジュール・主な業務一覧(3月決算を想定)

  • 総務業務の効率化と法改正やデジタル化に対応

総務部門の年間スケジュール管理は、法定義務の遵守、業務の平準化、そして社員満足度向上を通じた企業経営の安定に不可欠な土台です。

業務の「見える化」は、RPAやクラウドツールによる効率化、そして戦略総務へのステップアップを可能にします。ルーティン業務を最適化し、生まれたリソースを経営課題の解決や企業ブランディングの強化に振り向けることで、総務部門は単なるコストセンターから、企業の成長を牽引する戦略的な部門へと変貌を遂げることができます。

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