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引越しをする際の掃除はどの範囲まで必要? 社宅を退去するときの掃除マナーとは

従業員が社宅から引越しをすることになった際、掃除をしていないことから原状回復の際にトラブルになることがあります。また、社有社宅の場合には次に住む従業員とのトラブルを避けるためにも、部屋の掃除をしてから退去してもらうことが望ましいといえます。掃除する範囲や方法を従業員に共有しておくことで、スムーズに引越しの手続きを進められます。

人事総務部門の担当者のなかには、引越しを控える従業員への情報共有として「どこまで部屋の掃除をしてもらうとよいか」「どのような方法で掃除をするとよいか」などと情報収集をしている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、社宅から引越しをするときの掃除の必要性や掃除する範囲、方法について解説します。

なお、引越しが決まったときにやることリストについてこちらで解説しています。

→【おすすめ!】記事と合わせて読みたい「原状回復の基本知識と課題解決のポイント」

目次[非表示]

  1. 1.社宅から引越しするときの掃除の必要性
  2. 2.引越しをするときの掃除の範囲と方法
    1. 2.1.①キッチン
    2. 2.2.②トイレ
    3. 2.3.③浴室・洗面所
    4. 2.4.④床・壁
    5. 2.5.⑤窓
  3. 3.退去時には掃除だけでなく残置物にも注意!
  4. 4.まとめ

社宅から引越しするときの掃除の必要性

借上社宅を含む賃貸物件から引越しをする際に、入居者が掃除を行うことは法律で義務づけられていません。

しかし、掃除をせずにシミやカビ、錆びなどの汚れが残った状態で退去すると、原状回復工事の負担費用が増えることもあります。社宅の原状回復工事の負担費用については、賃貸人や入居していた従業員とのトラブルになりやすいため、可能な限りきれいに掃除しておくことが望まれます。

また、社有社宅の場合、退去したあとにほかの従業員が住むことになります。次に住む従業員が気持ちよく入居できるようにするためにも、入居期間中のこまめな清掃・掃除だけでなく、退去時にはより細やかな掃除をしておくように伝えることが必要です。

なお、転勤が決まった際の必要な手続きと流れについてはこちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。

※賃貸物件の居住・使用によって発生した損耗や破損などを復旧する工事のこと。賃借人の故意・過失や不注意などによって生じた損耗・破損については、復旧工事にかかる費用を賃借人が負担することが一般的です。なお、国土交通省は、原状回復について『賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損(以下「損耗等」という。)を復旧すること』と定義しています。

出典:国土交通省『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)

引越しをするときの掃除の範囲と方法

社宅を退去する従業員に部屋の掃除を促すためには、具体的な掃除の範囲と方法をマニュアルにまとめて共有しておくことが重要です。引越しの際に掃除するとよい範囲には、次の5箇所が挙げられます。

①キッチン

キッチンは、カビ・水垢・油汚れなどが発生しやすい場所です。退去する際は、主に排水口やシンク、コンロ周り、換気扇などを掃除しておきます。

▼キッチンの掃除方法

掃除する範囲
方法
排水口・シンク
中性洗剤を含ませたスポンジで洗い、洗剤を流したあとは水滴を拭き取る。
コンロ周り・換気扇
重曹水を吹きかけて汚れをこする、または重曹を溶いたお湯の中にいれてつけ置きする。

②トイレ

トイレは、カビや黄ばみ・黒ずみなどの汚れが発生しやすい場所です。トイレ用の洗剤を使用して、便器・床・壁の汚れを掃除します。

▼トイレの掃除方法

掃除する範囲
方法
便器
市販のトイレ用洗剤とトイレ用ブラシを使ってこすり洗い。しつこい汚れには、洗剤を含ませたトイレットペーパーをかぶせて放置したあと、こすり洗いをすると汚れを落としやすい。
床・壁
トイレ用クリーナーを吹きかけて雑巾で拭き取る。

③浴室・洗面所

浴室・洗面所では、カビや石鹼かす、水垢などの汚れが発生しやすくなります。水回り用の洗剤やカビ取り剤を使用して掃除を行います。

▼浴室・洗面所の掃除方法

掃除の範囲
方法
浴室の壁・床のカビ汚れ
塩素系のカビ取り剤を吹きかけて放置したあと、流水ですすぐ。
洗面台や浴槽の石鹸かす・水垢
浴室や洗面台用の中性洗剤または重曹を溶かした水を吹きつけて、スポンジでこすり洗いをする。
鏡についた水垢
浴室や洗面台用の中性洗剤またはクエン酸を溶かした水を吹きかけてスポンジでこすり洗いをする。

カビ取り剤を使用するときは手袋や眼鏡をつけるとともに、十分に換気をしてください。また、塩素系と酸性の洗剤は混ぜないように注意をしましょう。

④床・壁

部屋の床・壁についたシミやほこりなどを掃除します。

▼床・壁の掃除方法

掃除の範囲
方法
掃除機をかけてから、硬く絞った濡れ雑巾または床用クリーナーを使って拭き掃除をする。
壁(ビニールクロス)
ほうきや乾いたタオルでほこりを取ってから、薄めた中性洗剤を含ませた雑巾で拭き取る。

ビニールクロス以外の壁紙は中性洗剤を使用すると変色する可能性があるため、事前に壁紙の素材を確認しましょう。

⑤窓

窓ガラス・サッシ・網戸に付着したほこり汚れやカビなどを掃除します。

▼窓の掃除方法

掃除の範囲
方法
窓ガラス
ガラス用洗剤を吹きかけて、硬く絞った濡れ雑巾で汚れを拭き取る。
サッシ
ガラス用洗剤または重曹を溶かした水を吹きかけて、ブラシでこすり洗いをする。
網戸
ブラシで網目部分とサッシのほこりを落として、水で濡らしたスポンジや雑巾、フロアワイパーなどで拭き掃除をする。

退去時には掃除だけでなく残置物にも注意!

社宅から引越しをする際は、部屋の掃除だけでなく残置物の撤去忘れに注意する必要があります。残置物とは、退去する際に残していった入居者の私物のことです。

借上社宅の場合は、退去時の原状回復義務が定められているため、原則として私物を残して退去することはできません。私物を残して退去する場合には、所有者となるオーナーや管理会社に相談のうえで許可を得る必要があります。

▼引越しの際によくある残置物

  • 物干し竿
  • 照明器具
  • エアコン
  • ガスコンロ

また、借上社宅に入居する際にもともと備わっていた設備が前に住んでいた人の残置物に当たる可能性もあります。引越しの際に、前に住んでいた人の残置物を許可なく撤去・廃棄すると賃貸人とのトラブルにつながることがあるため、従業員に残置物の存在を伝えておくことが必要です。

なお、借上社宅の賃貸借契約を解約する手続きについては、こちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。

→【おすすめ!】記事と合わせて読みたい「原状回復の基本知識と課題解決のポイント」

まとめ

この記事では、社宅を退去するときの掃除マナーについて以下の内容を解説しました。

  • 社宅から引越しするときの掃除の必要性
  • 引越しをするときの掃除の範囲と方法
  • 借上社宅を退去する際の注意点

社宅を退去する際には、できる限り掃除をしておくことが望ましいと考えられます。

掃除をしておく範囲には、キッチンやトイレ、浴室・洗面所などの水回りをはじめ、床・壁、窓などが挙げられます。また、従業員の私物を撤去し忘れたり、前に住んでいた人の残置物を誤って撤去することのないよう、退去する従業員に残置物の内容について伝えておくことが重要です。

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→【あわせて読みたい!】物流業界の今!社宅引越しに与える影響について

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