社宅管理におけるシステムとは。社宅管理サービスのシステム化をおすすめする理由
社宅制度を導入している企業では、物件情報や契約内容の管理、入退去の手続きなどさまざまな対応が必要になります。
多岐にわたる社宅管理の業務について「対応する人員が不足している」「情報管理が煩雑化している」といった悩みを抱えている場合には、システムを活用して効率化を図ることが有効です。
人事総務部門の社宅担当者のなかには「社宅管理システムで何ができるのか」「どのようなメリット・デメリットがあるのか」と気になっている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、社宅管理システムの導入方法や対応できること、導入のメリット・デメリットについて解説します。
社宅管理システムとは
社宅管理システムとは、社宅管理に関する業務をパソコンやタブレットなどで行えるITシステムのことです。利用形態や機能はシステムによって異なりますが、一般的な導入方法には以下の3つがあります。
▼社宅管理システムの導入方法
- ベンダーに依頼して自社開発を行う
- 一般販売されたシステムを契約・購入する
- 社宅代行事業者が提供するシステムを利用する
ベンダーに依頼して自社開発する場合には、自社の社宅制度に合わせた仕様や必要な機能を備えることができます。ただし、開発には高額なコストと期間がかかる可能性があります。
販売されたシステムを契約・購入する場合には、自社開発と比較してコストを抑えられるほか、スピーディに導入できます。搭載機能やオプションはシステムによって異なるため、自社が求める要件と適合するか確認しておくことが必要です。
また、社宅代行事業者と契約を締結して社宅管理の運用代行を依頼すると、専用のシステムを利用できる場合もあります。委託する事業者によってシステムの使い勝手や対応できる業務が異なるため、比較検討の際には自社に必要な機能が備わっているか確認することがポイントです。
社宅管理システムでできること
社宅管理システムを導入すると、社宅管理に関する業務や情報を管理することができます。社宅管理システムの種類や改修によってできることは変わりますが、基本的な機能として以下が挙げられます。
▼社宅管理システムの基本的な機能
機能 |
概要 |
物件情報の一元管理 |
物件に関する情報(住所・間取り面積・敷金・家主や管理会社など)を一元管理する |
契約/更新/解約における 情報・進捗状況の管理 |
従業員の契約に関する情報(入居事由・入居形態・人数など)、更新内容や時期、解約日や進捗状況など基本情報を管理する |
支払い費用の管理 |
契約時にかかる契約金・敷金・礼金などの初期費用、家賃や管理・共益費などの定例費用、更新料・更新事務手数料や各種手数料を管理する |
物件紹介の依頼 |
仲介会社へ物件紹介の依頼を行う |
引越手配の依頼 |
引越し会社へ引越し手配の依頼を行う |
各種問い合わせ対応 |
お困りごとや契約・入居中・解約・トラブル時のお問い合わせ・ご質問などの対応を行う |
社宅管理システムを導入するメリット・デメリット
社宅管理システムを導入すると、社宅管理の業務を円滑に行える一方で、運用フローの見直しやセキュリティ対策などが必要になります。
メリット
社宅管理システムを導入するメリットには、以下が挙げられます。
▼メリット
- 社宅管理の業務を簡素化・効率化できる
- 契約中物件の情報をすぐに確認することができる
- 入退去の手続きをスムーズに進められる
- 契約・更新・解約の進捗状況をリアルタイムで確認ができる
- 物件探し~引越し手配、解約手続きなどをひとつのシステムで行える など
社宅管理に必要な情報やフローをシステムにて一元管理すると、「FAXやメールで手続きの申請・承認を行う」「個別のシステムに情報を手入力する」などの作業が不要になり、効率的に業務を行えるようになります。
目的に合わせて契約内容や入居者情報、物件の種別などのリアルタイムな情報を検索・共有できるため、「手続きに必要な情報を探すのに時間がかかる」「レポートの作成が大変」といった課題も解決できます。
また、社宅利用の申請・承認や物件紹介、引越しの手配などのプロセスをシステム上で完結ができれば、入退去の手続きがスムーズになり、入居・退去までの時間を短縮することにもつながります。
デメリット
社宅管理システムの導入には、デメリットもあります。
▼デメリット
- 運用体制を新たに見直す必要がある
- 個人情報を扱うため、セキュリティ機能が求められる
- 対応できない業務もある など
一般的なシステム導入に共通する話ではありますが、時には、これまでの業務フローが変更になることもあり、業務フロー変更に伴った運用体制の見直しが発生することがあります。ほかにも、新しいシステムに慣れていないため、一時的な業務の滞りや戸惑いからミスが発生する場合もあります。
また、入居者の個人情報を扱うことから、自社のセキュリティ方針に基づいた機能が備わったシステムを開発または購入する必要があります。
さらに、システムの種類によって対応できる業務の内容・範囲は異なります。自社の運用体制に合わせたシステムを利用するには、継続的な投資によって改修やカスタマイズを行うことが重要です。
社宅管理を外部委託する方法もある
社宅管理の業務を円滑に行うには、外部の社宅管理サービスを利用して委託することも一つの方法です。社宅管理サービスを利用すると、システム化が難しい業務についても代わりに対応してもらえるため、社宅担当者の負担軽減につながります。
『リロケーション・ジャパン』では、社有社宅・借上社宅の運用管理を一貫してサポートするサービスを用意しています。
▼社宅管理サービスで委託できる業務
社宅制度の区分 |
委託できる業務の例 |
社有社宅(社員寮) |
|
借上社宅 |
|
また、社宅管理システムの『リロネット』を提供しており、物件探しと引越しの手配をパソコン・スマートフォンから行うことができます。社宅ご担当者と転勤者の手続きを円滑化できるため、社宅制度のスムーズな運用につながります。
社宅管理サービスの委託方式については、こちらの記事で解説しています。
まとめ
この記事では、社宅管理システムについて以下の内容を解説しました。
- 社宅管理システムの導入方法
- 社宅管理システムでできること
- 社宅管理システムを導入するメリット・デメリット
- 社宅管理サービスで委託できる業務
社宅管理システムを導入すると、煩雑な社宅管理業務を簡素化し、一元管理することで効率的な運用を行えるようになります。
導入する際は、自社が求めている仕様・機能が備わっているか比較検討するとともに、継続的な投資によって改修やカスタマイズを行うことが重要です。
また、社宅管理の業務負担を軽減して円滑な運用を実現するには、社宅管理サービスを利用して外部の事業者に委託することも一つの方法です。
『リロケーション・ジャパン』では、社有社宅の運用代行や転貸方式による借上社宅のフルアウトソーシングを行っております。社宅の運用管理で対応する幅広い業務を受託しており、業務負担の削減に貢献します。
詳しくは、こちらの資料をご確認ください。