
中小企業におすすめの福利厚生5選! 予算を抑えつつ満足度の高い制度を導入するには
福利厚生とは、企業が従業員に対して提供する、給与以外の報酬やサービスのことです。福利厚生には、法令によって義務付けられている法定福利厚生のほか、企業で自主的に導入する法定外福利厚生もあります。
特に法定外福利厚生の内容は、各企業で自由に定めることが可能です。ただし、中小企業においては、大企業と比較して福利厚生の制度数を揃えにくいといえます。限られた予算のなかで従業員に満足してもらうためには、自社に合った福利厚生を選定することが欠かせません。
この記事では、中小企業におすすめの福利厚生5選と予算を抑えて満足度の高い制度を導入するポイントを解説します。
目次[非表示]
- 1.中小企業が福利厚生の充実化を図る理由
- 2.中小企業におすすめの福利厚生5選
- 2.1.①育児・介護を含む特別休暇
- 2.2.②人間ドックの受診費用補助
- 2.3.③食事補助
- 2.4.④カフェテリアプラン・パッケージプランの導入
- 2.5.⑤借上社宅の提供
- 3.予算を抑えつつ満足度の高い福利厚生を導入するには
- 4.まとめ
中小企業が福利厚生の充実化を図る理由
福利厚生を充実させることは、中小企業にとっては特に人材の確保や定着のために重要となります。
▼中小企業が福利厚生の充実化を図る理由
- 企業イメージを向上させて優秀な人材を確保する
- 従業員満足度の向上によって人材の定着率を高める など
福利厚生を充実させると、採用活動における求職者へ向けたアピールになり、優秀な人材の確保につながります。福利厚生の充実は、処遇面や職場の雰囲気などと並んで特に求職者に重視されやすいポイントのためです。
また、近年では新入社員の転職志向が高まっています。従業員の転職を防いで自社に人材を定着させるには、ニーズを捉えた福利厚生によって従業員満足度を向上させることが有効です。
中小企業におすすめの福利厚生5選
中小企業に向いている福利厚生としては、特別休暇や人間ドッグの受診費用補助、食事補助などが挙げられます。また、カフェテリアプラン・パッケージプランの導入や借上げ社宅の提供などの施策もおすすめです。
①育児・介護を含む特別休暇
法定の休暇に加えて企業独自の特別休暇を設ける福利厚生です。休暇の条件や名称などは企業で自由に決められます。
育児や介護を目的とした休暇や慶事・弔事に参加するための慶弔休暇のほか、企業オリジナルのユニークな休暇制度を設けることも可能です。
▼ユニークな特別休暇の例
- バースデー休暇
- 二日酔い休暇
- 失恋休暇 など
②人間ドックの受診費用補助
人間ドックとは、法令で定められた定期健康診断とは別に実施する、任意の健康診断です。
人間ドックでは定期健康診断よりも細かな項目の検査が行えます。そのため、福利厚生として受診費用を補助することで、自覚症状のない病気をより早期に発見しやすくなり、従業員の健康を守れると期待できます。
③食事補助
従業員の食事を福利厚生で補助することで、従業員満足度の向上と従業員の健康維持が期待できます。
食事補助の方法としては、食事代の一部を企業で負担したり、食事を相場よりも安価で提供したりする方法があります。
▼食事補助の例
- ランチ代の補助
- 宅配弁当やドリンク類の提供
- 社員食堂の設置 など
④カフェテリアプラン・パッケージプランの導入
福利厚生代行事業者が提供するカフェテリアプランやパッケージプランを導入する方法です。
福利厚生代行事業者を活用すると、複数の福利厚生をまとめて利用できるようになります。自社で複数の福利厚生を導入するよりも運用の労力を抑えやすい点が特徴です。
▼カフェテリアプランとパッケージプランの違い
プラン |
概要 |
カフェテリアプラン |
メニューのなかから各自にあった福利厚生を、従業員それぞれが支給されたポイントの範囲内で選択して利用できる |
パッケージプラン |
パッケージにまとめられた福利厚生を包括的に利用できる |
⑤借上社宅の提供
借上社宅とは、企業が借り上げた賃貸物件を従業員の住居として提供するものです。
賃貸物件の賃料よりも抑えた社宅使用料で借上社宅を提供することで、従業員は住居に関する出費を抑えられるようになり、満足度の向上が期待できます。
また、借上社宅が利用できると新入社員が住居を探す負担が軽減するため、遠方からの求職者にもアピールしやすい福利厚生といえます。
なお、借上社宅や福利厚生における社宅の位置づけについてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
予算を抑えつつ満足度の高い福利厚生を導入するには
中小企業の限られた予算のなかで満足度の高い福利厚生を導入するには、従業員のニーズを捉えることや従業員間の公平さを保つことが求められます。
▼満足度の高い福利厚生を導入するためのポイント
- 社内アンケートを実施する
- 定期的に制度の見直しを行う
- 不公平感がでない利用条件を設定する
- 給与課税の有無を確認する
社内アンケートを実施したり、定期的に見直しを行って各福利厚生の利用頻度を把握したりすることで、自社のニーズに合った福利厚生を整備しやすくなります。
また、多くの従業員に満足してもらうには、一部の従業員だけが優遇される状況は避ける必要があります。
さらに、金銭的補助を行う場合は、従業員側で給与課税が発生するかを確認することも重要です。福利厚生の種類によって課税対象となる内容や金額の上限が異なるため、企業が予算を投下しても、その全額が従業員に直接恩恵として反映されない場合があります。
まとめ
この記事では、中小企業の福利厚生について以下の内容を解説しました。
- 中小企業が福利厚生の充実化を図る理由
- 中小企業におすすめの福利厚生5選
- 予算を抑えて満足度の高い福利厚生を導入するポイント
中小企業においては、人材の確保や定着のために福利厚生を充実させることが求められます。ただし、中小企業では予算が限られるため、自社のニーズに合った福利厚生制度を選定することが重要です。
予算を抑えて従業員満足度の向上につながる福利厚生を導入するには、社内アンケートの実施や定期的な制度の見直し、不公平感のない利用条件の設定などが必要です。
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