借り上げ社宅のメリットと社有社宅との違いを詳しく解説

借り上げ社宅のメリットと社有社宅との違いを詳しく解説

会社の福利厚生の一環である社宅制度には、大きく“借り上げ社宅(借上社宅)”と“社有社宅”の2種類があります。

社宅制度は採用活動でアピールポイントとなり、従業員の満足度向上も期待できる制度です。しかし、それぞれの仕組みや特徴を把握していなければ適切な運用は困難といえます。

この記事では、借り上げ社宅の基本概要やメリット、社有社宅との違いについて解説します。

借り上げ住宅の導入にあたって、「具体的なメリットを知りたい」「社有社宅との違いを知りたい」という担当者の方は、ぜひ参考にしてください。


目次[非表示]

  1. 1.借り上げ社宅とは
  2. 2.借り上げ社宅のメリット
    1. 2.1.従業員側のメリット
    2. 2.2.企業側のメリット
  3. 3.借り上げ社宅と社有社宅の違い
  4. 4.まとめ


借り上げ社宅とは

借り上げ社宅とは、企業がマンションやアパートなどの集合住宅を法人名義で借り上げて、従業員へ貸し出す社宅です。一定の対価を支払ってもらうことで、従業員を住まわせる仕組みです。

従業員は、賃金の一部(社宅使用料)を負担することで、社宅に住むことが可能なため、住居費を抑えられます。

企業が従業員に貸し出すため、社宅規程や内規などで定められた条件で物件を選定するのが原則です。しかし、条件内であれば、従業員が希望する物件を選定できるケースもあります。

企業が借り上げ社宅を採用する主な理由はさまざまですが、転勤制度があり、地方に支店・営業所などを構えている場合や、本社近郊に居住させたい場合などが挙げられます。借り上げ社宅の制度があれば、仮に地方へ転勤する場合も、従業員が安心して引越しできます。

なお、社宅の種類に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。

  社宅とは? 種類や契約などの基本情報について解説 社宅は少子高齢化が進む日本において、求人募集の際に福利厚生の充実度をアピールできます。また、競合他社との差別化を図り、優秀な人材を確保する目的でも取り入れられています。 社宅制度を導入しようと検討している企業の担当者のなかには、社宅の種類や管理業務内容について詳しく知らないという方もいるのではないでしょうか。 この記事では、社宅の種類や原状回復負担、規程のつくり方など、社宅に関する基本的な情報をまとめて紹介します。 リロの社宅管理│業務削減効果90%以上のアウトソーシングサービス



借り上げ社宅のメリット

借り上げ社宅には、社有社宅にはないさまざまなメリットがあります。ここからは、従業員側と企業側、双方の視点からメリットを紹介します。


従業員側のメリット

従業員が借り上げ社宅を利用することで、物件を探すまでの手間や家賃負担の軽減など、従業員側のメリットはさまざまあります。


  • 入社時や転勤時に物件を探したり、契約したりする手間を省ける
  • 賃金の一部(社宅使用料)を負担することで、社宅に住むことができるため、個人で契約するよりも家賃を抑えられる
  • 更新料や礼金などの一部費用を企業が負担してくれる場合がある


企業側のメリット

企業が借り上げ社宅を導入することで、福利厚生の充実や転勤者の負担軽減をはじめ、企業側にもさまざまなメリットがあります。


  • 福利厚生を充実させて採用活動時の企業アピールにできる
  • 転勤者の事務負担を軽減できる
  • 社有社宅と比べて、建物自体の管理や資産管理などの負担を軽減できる
  • 給与から一定の社宅使用料を天引き、または徴収すれば、社会保険料の節税になる


社宅使用料の給与天引きによる社宅貸与(現物給与)にすることで、従業員は一部の費用負担で家に住むことができます。一方、企業は社会保険料を節減できるメリットがあります。

社宅使用料を給与天引きにするメリットと注意点は、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひご一読ください。

  社宅使用料を給与天引きにするメリットと注意点 従業員の住居費を支援する制度は、大きく“住宅手当・家賃補助の支給(現金給与)”と“給与天引きによる社宅貸与(現物給与)”の2種類に分けられます。 どちらも福利厚生制度に関する取組みですが、それぞれの違いについて明確に把握している担当者の方は少ないのではないでしょうか。 社宅制度を導入する際は、企業側と従業員側の双方にメリットがある取組みを選択することが望ましいです。 この記事では、住宅手当支給(現金支給)と給与天引きによる社宅貸与(現物支給)の違い、給与天引きのメリットと実施時の注意点を解説します。 リロの社宅管理│業務削減効果90%以上のアウトソーシングサービス



借り上げ社宅と社有社宅の違い

どちらも同じ社宅制度ですが、“借り上げ社宅”と“社有社宅”には異なる特徴があります。それぞれの違いは以下のとおりです。



借り上げ社宅
社有社宅
物件の手配
不動産会社・個人家主から借りる
建築または不動産会社・個人家主から購入した物件を貸与する
場所や間取り
物件ごとに異なる
原則同じ
管理
維持費・管理費・修繕費や付随する管理業務が不要
維持費・管理費・修繕費や建物自体の管理業務などが必要
社宅使用料
企業が第三者に支払う賃金を基準とした社宅使用料が発生する(
企業が自由に社宅使用料を設定できる(

※現物給与として運用する際は、いずれの場合も国税庁等が定める計算式に基づいた使用料の設定が必要。


借り上げ社宅は、不動産会社や個人などから借り上げた賃貸物件を従業員に貸し出す仕組みです。そのため、自社所有の物件を貸し出す社有社宅よりも物件の選定や費用負担区分などの自由度が高い傾向にあります。

いずれも、社宅制度を制定して入居者を管理する必要がある点は共通しています。しかし、借り上げ社宅では、建物の老朽化に伴う修繕費が必要ありません。

一方で、借り上げ社宅の場合は場所や間取りが物件ごとに異なるため、従業員に自由に選ばせることも可能です。ただし、社有社宅の場合、居室や物件ごとに単身・世帯を分けている企業もありますが、原則は場所や間取りは同じです。

ただし、賃貸借契約内容の確認作業や契約書原本の保管など、一定の業務負荷は発生します。

社有社宅に関しては以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご一読ください。

  社有社宅とは? 運用・管理するメリットとデメリットを解説 | リロの社宅管理│業務削減効果90%以上のアウトソーシングサービス 社宅には、企業が保有する土地や建物を従業員へ貸し出す“社有社宅”と、不動産会社や個人家主等から賃貸物件を借りて従業員へ貸し出す“借上社宅”の2種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。 この記事では、社有社宅の概要をはじめ、運用・管理するメリットとデメリットについて解説します。 リロの社宅管理│業務削減効果90%以上のアウトソーシングサービス



まとめ

この記事では、借り上げ社宅について以下の内容を解説しました。


  • 借り上げ社宅とは
  • 借り上げ社宅のメリット
  • 借り上げ社宅と社有社宅の違い


借り上げ社宅の制度を導入することで、従業員は個人で賃貸借契約するよりも安い費用負担で住むことができ、企業は、福利厚生の充実や社会保険料の節税ができるといったメリットがあります。

自社で物件を所有・管理する社有社宅との違いを把握しながら、従業員のニーズに沿った社宅制度を導入することが重要です。

リロケーション・ジャパン』の借り上げ社宅管理は、家主ごとの賃貸借契約が不要で、書式が統一された包括転貸借契約書の締結が可能です。

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