福利厚生で人気の種類を一挙公開! 充実した福利厚生で従業員の満足度を向上させるには
福利厚生は、給与・賞与といった労働対価のほかに、従業員やその家族の生活・健康・福祉などを向上させるために企業が提供する制度です。
従業員のニーズに沿って福利厚生を充実させることで、健康維持・増進やライフワークバランスの確保、モチベーションの向上などを図り、働きやすい職場環境の実現につながると期待できます。
福利厚生の見直しを考えている企業では、従業員の満足度向上や定着化に向けて、どのような福利厚生が人気なのかを調べている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、人事・総務部門の社宅担当者さまに向けて、従業員に喜ばれやすい人気の福利厚生について紹介します。
目次[非表示]
- 1.福利厚生の種類
- 2.人気の法定外福利厚生6選
- 2.1.①社宅・社員寮の提供
- 2.2.②住宅手当・家賃補助
- 2.3.③食事補助
- 2.4.④健康診断
- 2.5.⑤特別休暇
- 2.6.⑥施設の割引制度
- 3.まとめ
福利厚生の種類
福利厚生には、法定福利厚生と法定外福利厚生の2つの種類があります。
法定福利厚生
法定福利厚生とは、法律によって企業に義務づけられている社会保障制度のことです。法定福利厚生を提供しない場合、法律違反として罰則が科せられる可能性があります。
法定福利厚生の種類は、以下のとおりです。
▼法定福利厚生の種類
- 健康保険
- 厚生年金保険
- 雇用保険
- 労働者災害補償保険
- 介護保険
- 児童手当拠出金
出典:厚生労働省『就労条件総合調査:調査の結果』/国土交通省『法定福利費を内訳明示した見積書の作成手順』
法定外福利厚生
法定外福利厚生は、法律による定めがなく会社の任意で行う利益の供与です。
必ずしも導入する必要はありませんが、福利厚生を充実させることで、従業員が心身ともに健康で働きやすい職場環境となり、企業イメージの向上や従業員の満足度向上などにつながります。その結果、従業員の離職防止や生産性向上にも貢献すると考えられます。
法定外福利厚生は会社が独自に導入できるため、従業員のニーズに応じてさまざまな種類が存在します。主な種類には、以下が挙げられます。
▼法定外福利厚生の種類
- 慶弔・災害休暇
- 医療・健康
- 住宅
- 文化・レクリエーション
- 勤務時間・勤務形態
- 財産形成
- 自己啓発・OJT・OFF-JT など
人気の法定外福利厚生6選
ここからは、従業員の満足度につながりやすい人気の法定外福利厚生制度を6つ取り上げます。
①社宅・社員寮の提供
1つ目は、社宅・社員寮の提供です。
企業が借り上げた物件や社有物件を従業員に貸し出して、従業員から家賃の一部を徴収する制度です。通常の賃貸物件と比べて、安い家賃(社宅使用料の負担)を設定する企業が多くなっています。
家賃は毎月固定費として発生するため、社宅・独身寮を利用して家賃の支払い負担を減らせることは、従業員の金銭的なメリットになります。
また、社有社宅の制度がある企業では、転勤者や遠方からの転職、新入社員で一人暮らしを始める人が住居を自身で探す必要がないため、転居手続きの負荷を削減できます。これにより、入社につながりやすくなることも期待できます。
なお、こちらの記事では、社宅の種類と特徴をはじめ、寮・宿舎・給与住宅との違いについて解説しています。併せてご確認ください。
②住宅手当・家賃補助
2つ目は、従業員の住宅ローン返済や家賃の一部を補助する制度です。
特に家賃相場の高い都心部であれば、賃貸物件の家賃や住宅ローンの支払い負担が大きくなると考えられます。住宅手当の付与や家賃補助を行うことで、毎月の生活費を抑えられるため、従業員にとって金銭的なメリットが大きいといえます。
また、こちらの記事では、福利厚生の一つである社宅の位置づけをはじめ、基本的な社宅の種類と住宅手当との違いについて解説しています。
③食事補助
3つ目は、社員食堂やケータリングサービスなどを導入して、従業員の食事を補助する制度です。
栄養バランスの取れた健康的な食事を提供することは、従業員の健康サポートにつながります。また、費用の一部を企業が負担すると、毎月の昼食代にかかる支出を抑えられることも従業員のメリットといえます。
社宅または社員寮に食事補助を導入すれば、就業時間が不規則になりがちな従業員や、自炊をしない従業員も健康的な食事を摂ることが可能です。
▼食事補助の実施例
- 社員食堂の導入
- ケータリングサービスの導入
- 食事補助チケットやポイントの配布
- 飲み物・お菓子の無料提供
また、こちらの記事では、社宅の食事提供サービスをはじめ、導入するメリットやおすすめのサービスについて解説しています。併せてご確認ください。
④健康診断
4つ目は、法律で定められている範囲以上の健康診断を行い、従業員の健康をサポートする制度です。
定期的に行われる健康診断の内容は法律で定められており、人間ドックのような充実した検査を行う場合は自費となることが一般的です。本来自費となる費用の一部を会社が負担することで、従業員の自主的な健康管理を促しやすくなるほか、健康リスクの早期発見・対処ができます。
そのほか、従業員の健康維持・増進に関する福利厚生には、以下が挙げられます。
▼健康維持・増進のための福利厚生
- AIによる食事管理アプリケーションの提供
- メンタルヘルスケアに関するセミナーの実施
- フェムテック(※)の導入
※女性特有の健康課題(月経・出産・更年期など)をサポートするサービスやツールのこと
⑤特別休暇
5つ目は、従業員の事情やプライベートの予定に合わせて休暇を取れる制度です。
やむを得ない事情で取得できる休暇制度のほかに、ワークライフバランスの向上やリフレッシュ促進のために利用できる制度があります。
▼特別休暇制度の例
- バースデー休暇
- リフレッシュ休暇
- ボランティア休暇
⑥施設の割引制度
6つ目は、企業と契約している施設を従業員が割安料金で利用できる制度です。従業員がプライベートを充実できる制度となるため、モチベーションの向上につながることが期待できます。
▼割引制度の対象となる施設の例
- スポーツ施設
- アミューズメント施設
- 宿泊施設 など
まとめ
この記事では、福利厚生について以下の内容を解説しました。
- 福利厚生の種類
- 人気の法定外福利厚生6選
従業員の健康維持やワークライフバランスの向上、モチベーションの向上のためには、法定福利厚生に加えて、法定外福利厚生を充実させて働きやすい職場環境をつくることが大切です。
法定外福利厚生には、社宅・社員寮の提供をはじめ、住宅手当・家賃補助、食事補助、健康診断など、従業員のニーズに応えるためのさまざまな制度があります。なかでも、生活費の多くを占める住宅関係の費用を補助する制度は、従業員の金銭的なメリットにつながりやすいことから、特に人気のある福利厚生の一つです。
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