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家賃相場が安くなる時期はある? 借上社宅を閑散期に探すメリットと注意点

従業員が人事異動で転勤することになった際、転勤先で社宅を用意することで従業員の身体的・精神的な負担を抑えやすくなります。

借上社宅の場合は、一般の賃貸物件を借り上げて家賃の一部を従業員から徴収して企業と分担することになります。そのため、家賃が安くなりやすい時期を狙えば、従業員だけでなく企業側が負担する費用も削減できます。

転勤する従業員を対象に借上社宅の提供を検討している人事総務部門のご担当者さまのなかには「家賃が安くなる時期はあるのか」「家賃相場を重視して物件を探す注意点はあるのか」と気になる方もいるのではないでしょうか。

この記事では、賃貸物件の家賃相場が安くなりやすい時期と、その時期に賃貸物件を探すメリット、注意点などについて解説します。


目次[非表示]

  1. 1.賃貸物件の家賃相場が安くなりやすい時期
  2. 2.借上社宅にする賃貸物件を閑散期に探すメリット
    1. 2.1.時間に余裕をもって物件を探せる
    2. 2.2.不動産会社と予定を調整しやすい
    3. 2.3.引越し費用を抑えやすい
  3. 3.借上社宅にする賃貸物件を閑散期に探す際の注意点
    1. 3.1.条件のよい物件が見つからない可能性がある
    2. 3.2.必ずしも閑散期に家賃が安くなるわけではない
    3. 3.3.一般的な人事異動の時期とずれてしまう
  4. 4.まとめ


賃貸物件の家賃相場が安くなりやすい時期

不動産業界には繁忙期と閑散期があり、一般的に閑散期になると家賃相場が安くなりやすいといわれています。


▼不動産業界の繁忙期・閑散期

時期
対象月
繁忙期
2~3月、9~10月
閑散期
4~8月、11~1月


3月と9月は企業の決算期が集中しており、人事異動が行われるケースが多いため、その前後の時期は転居を伴った転勤が多くなります。特に3月は、新入社員の入社や進学時期とも重なることから、賃貸物件を探す人が非常に多いと考えられます。

一方で、4月中旬〜8月ごろは相対的に賃貸物件の動きが落ち着き、物件探しをする人が少なくなるため、入居者を見つけるために家賃を安くするオーナーや管理会社もあります。企業によっては、賃貸物件の動きが落ち着きやすい7月ごろに異動を行うケースも見られます。

不動産業界の繁忙期と閑散期については、こちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。

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借上社宅にする賃貸物件を閑散期に探すメリット

閑散期に賃貸物件を探すと、家賃を安く抑えられる可能性があるほか、労力やコストの面でさまざまなメリットが期待できます。


時間に余裕をもって物件を探せる

1つ目のメリットは、時間に余裕をもって物件を探せることです。

閑散期には繁忙期と比べて物件を探している人が少なくなり、物件の申し込み競争による動きも落ち着くため、比較的申し込みが通りやすい時期となります。転勤までに期間がある場合には、時間をかけて新居を探せるメリットがあります。


不動産会社と予定を調整しやすい

2つ目のメリットは、不動産会社と予定を調整しやすいことです。

閑散期であれば、不動産会社側にも時間の余裕が生まれやすくなり、内見の日時や契約締結日などの調節がしやすくなると考えられます。スムーズな日程調整ができれば、社宅担当者や社宅対象者である従業員が不動産会社と頻繁に連絡をとる労力も削減できるようになります。


引越し費用を抑えやすい

3つ目のメリットは、引越し費用を抑えやすいことです。

不動産業界の閑散期は、引越し業界にとっても閑散期に当たることが一般的です。引越し費用は、繁忙期と閑散期で変動することがあるため、閑散期に転居することで引越し費用を抑えられる可能性が高まります。ただし、不動産業界の繁忙期・閑散期にかかわらず、月末や週末などは引越し費用が変動することもあります。

また、引越し業界の閑散期であれば、引越しの日時を複数の候補から選べるようになり、「希望する日時の予約が埋まっている」という事態を防ぎやすくなります。

なお、転勤に伴う基本的な引越し費用は、会社が負担することが一般的です。詳しくはこちらの記事をご確認ください。

  転勤に伴う引越し費用はどこまで企業が負担する? 一般的な費用項目を解説 企業都合による転勤では、一般的に企業が引越し費用を負担することが望ましいという考えが多く見られます。この記事では、従業員の転勤に伴う引越し費用や、その前後で発生する費用の、一般的な負担区分と、転勤時に必要な手続きについて解説します。 リロの社宅管理│業務削減効果90%以上のアウトソーシングサービス



借上社宅にする賃貸物件を閑散期に探す際の注意点

閑散期に賃貸物件探しを行うと、条件のよい物件が見つからないことや、人事総務部門での異動手続きに影響が出ることがあります。


条件のよい物件が見つからない可能性がある

条件のよい物件は、繁忙期に入居者が決まってしまい閑散期まで残っていない可能性があります。

また、閑散期には賃貸物件の退去者が少なくなり、新たな空き物件が増えにくいと考えられます。転勤先への転居までに時間がある場合には、複数の物件を比較検討しながら探すことがポイントです。


必ずしも閑散期に家賃が安くなるわけではない

賃貸物件の家賃は、不動産業界の繁忙期・閑散期によって変動するほかにも、以下のような場合に安くなることがあります。


▼家賃が安くなるケース

  • 賃貸物件の人気がなく入居者が見つからないため、オーナーや管理会社の意向で家賃を下げる
  • 近隣にある賃貸物件の家賃相場が下がったため、オーナーや管理会社の意向で家賃を同程度に下げる


このように、物件周辺における外部環境の変化や需給のバランスによって、家賃は変動することがあります。閑散期に必ずしも家賃が安くなるわけではないことに注意が必要です。


一般的な人事異動の時期とずれてしまう

一般的な人事異動の時期は、決算期の関係で4月または10月になることが多く、この時期に合わせて転居をする場合、不動産業界の繁忙期に当たります。

閑散期に物件探しや引越しを行おうとすると、人事異動の時期についても変更する必要があるため、人事総務部門の業務にも影響します。企業によっては、繁忙期を避けて転勤の準備ができるように、人事異動の時期を閑散期に物件探しや引越しを行おうとすると、5月や7月に設定している場合もあります。

人事異動の時期についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。

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まとめ

この記事では、賃貸物件の家賃相場について以下の内容を解説しました。


  • 賃貸物件の家賃相場が安くなりやすい時期
  • 賃貸物件を閑散期に探すメリット
  • 賃貸物件を閑散期に探す際の注意点


不動産業界にも繁忙期と閑散期があり、5~8月の閑散期には物件の家賃相場が安くなりやすいといわれています。閑散期に借上社宅にする賃貸物件を探すと、時間に余裕が生まれるほか、不動産会社との予定調整がしやすくなったり、引越し費用を抑えられたりすることがあります。

ただし、賃貸物件の家賃は外部環境や需給バランスの変化などによっても変動するため、閑散期に必ずしも家賃が安くなるというわけではありません。家賃の安さだけでなく、人事異動に伴う手続きの負担や条件に合う物件の見つけやすさなども考慮することが重要です。

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