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社宅制度の導入におけるマイナンバー収集の懸念点と対策

国民の利便性を高める目的で導入されたマイナンバー制度は、行政手続きの簡略化や本人確認書類としての活用など、幅広い用途があります。

個人的な利用だけでなく、社宅管理として行政機関へ提出する書類にマイナンバーの記載が必要なケースがあります。そのため、社宅管理の担当者は個人家主のマイナンバー収集・管理方法について理解しておくことが重要です。

この記事では、マイナンバー制度における社宅管理について、マイナンバー収集が必要なケースや収集時の懸念点、リスク対策を解説します。


目次[非表示]

  1. 1.貸主にマイナンバーの提出を求めるケース
  2. 2.マイナンバーを収集する際の懸念点
    1. 2.1.①貸主への説明
    2. 2.2.②セキュリティ対策
  3. 3.支払調書におけるマイナンバーのリスク対策
  4. 4.まとめ


貸主にマイナンバーの提出を求めるケース

社宅管理業務の一つである支払調書の作成には、貸主のマイナンバーが必要になるケースがあります。

必要になるケースとは、借上社宅の支払金額が年間15万円を超えた場合のことで、税務署へ支払調書を提出する義務が発生します。

支払金額は、貸主が法人家主の場合は礼金更新料などを指しており、個人家主の場合は礼金・更新料に家賃(賃借料)を加えた金額を指します。

支払調書は、マイナンバーまたは法人番号を記載したうえで、税務署に提出する必要があります。これは、税務署が会社から提出された支払調書と貸主の確定申告内容に相違がないかを、裏付け資料として確認することが目的です。

万が一、マイナンバーの情報を入手できない場合は、その取得経緯を記録しておくことが望ましいです。



マイナンバーを収集する際の懸念点

マイナンバーの情報を収集する際は、貸主への説明や個人情報の管理などの懸念点があります。


①貸主への説明

支払調書に記載するマイナンバーを収集するためには、貸主にその旨を説明しなければいけません。

しかし、貸主にマイナンバーの情報を提供する義務はないため、拒否される可能性も十分に考えられます。

提供を断れた場合は、協力してもらえるように、国税庁が発行しているリーフレット(2023年1月現在)等を見せながら提供が必要である旨を説明することが重要です。

また、マイナンバーを含む個人情報は、特定個人情報に分類される重要な情報のため、情報収集する際は貸主への丁寧な説明が求められます。

貸主のマイナンバーの情報を収集する場合は、貸主の本人確認を行うために、本人確認書類の提示やその写しなどを提出(郵送の場合)してもらうことが必要です。

なお、貸主へマイナンバー情報の提供を説明する際に活用できるリーフレットは、こちらからご確認ください。

不動産の売主・貸主のみなさまへ


②セキュリティ対策

マイナンバーは重要な個人情報であるため、収集する際は細心の注意を払いながら管理する必要があります。

行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(マイナンバー法)』第12条でも、マイナンバーを収集した企業は安全管理措置を講じることが義務づけられています。


第十二条 個人番号利用事務実施者及び個人番号関係事務実施者(以下「個人番号利用事務等実施者」という。)は、個人番号の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の個人番号の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。

引用元:e-Gov法令検索『行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律


マイナンバーは、行政手続き・社会保障・銀行口座などに使用することができるため、情報の漏洩は阻止しなければいけません。

マイナンバーを保管する際は、専用の保管エリアを用意したうえで、アクセスを制限するなどのセキュリティ対策をとることが望ましいです。

また、利用が済んだマイナンバー情報については、速やかにシュレッダーやデータ削除などの廃棄処理を行います。

出典:e-Gov法令検索『行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律



支払調書におけるマイナンバーのリスク対策

支払調書の作成におけるマイナンバー対応は容易ではなく、リスクと労力がともないます。担当者の業務負荷の軽減やリスク対策として、外部の社宅管理サービスを利用する方法があります。

転貸方式を採用する『リロケーション・ジャパン』の社宅管理サービスは、弊社が借主としてマイナンバーの収集対応を行います。

また、収集したマイナンバー情報は弊社で適切に管理するため、社宅制度を導入している企業のリスク対策に貢献できます。

そして、契約・更新にかかる業務の一切をフルアウトソーシングすることで、従業員の業務負荷の軽減にもつながります。弊社では、支払調書の作成にも対応しています。


なお、こちらの記事では、社宅管理の主な業務内容のほか、外部サービスに委託するメリットや注意点を詳しく解説しています。併せてご覧ください。

  社宅管理を委託するメリットとサービスを選ぶ際の注意点について解説 社宅管理は、入居する従業員が過ごしやすくするための重要な業務ですが、管理業務の内容は多岐にわたるため、担当者の負担になるケースもあります。 そのような際、社宅管理にかかる業務を委託することで、負担を抑えることができます。 この記事では、社宅管理の主な業務内容のほか、外部サービスに委託するメリットや注意点を詳しく解説します。 リロの社宅管理│業務削減効果90%以上のアウトソーシングサービス



まとめ

この記事では、社宅管理におけるマイナンバーの収集・管理について以下の内容で解説しました。


  • 貸主にマイナンバー提出を求めるケース
  • マイナンバーを収集する際の懸念点
  • 支払調書におけるマイナンバー対応のリスク対策


マイナンバー制度の導入により、税務署に提出する支払調書に貸主のマイナンバーの記載が必要になりました。

収集したマイナンバーは厳重に保管する必要があり、情報漏洩を防止するためにも厳重なセキュリティ対策が求められます。

リロケーション・ジャパン』の社宅管理サービスでは、マイナンバーの収集対応や情報の保管、支払調書の作成・提出まで対応可能です。弊社と家主が個別で賃貸借契約を結ぶため、企業は弊社と包括転貸借契約書を締結するだけで社宅管理業務の負担軽減につながります。

社宅管理業務の負担軽減にお悩みの担当者さまは、こちらからお気軽にご相談ください。

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